日本国民は願う

 たくさんの人に愛されている五人が、これからの進み方を変えると言う。乱暴な言い方をすれば、それはただの転職だ。さすがにあんまりにも暴力的な表現だとは思うが、たった五人の転職がこんなにも多くの人に影響を与えるなんて、恐ろしいなと思う。同時にすごいなあ、素敵だなあと思う。私自身は、嵐のファンだと胸を張って名乗れる程彼らにお金や時間を使ったことがない。だけどそういう、自分の大事なものを彼らの為に使うファンという存在は、私の周りにも多くいた。なかなか当たらないコンサートのチケットを取るために、私に申し訳なさそうに両手を合わせる子もいた。その姿を見ながら、ああ嵐さんよかったねえ、と思ったことをふと思い出す。こんなに自分たちのコンサートを熱望してくれる人がいるってすごいことだよ。誰目線だよ、と言いたいところだが、結構純粋にそんなことを思ってしあわせな気持ちになった。私もアイドルのファン、オタクというやつだけれど、自分がそうして熱を注いでいる時にはこれが気づかないものなのだ。というより自分の好きな人に対して、私みたいにあなたのことすごく好きな人がいてよかったね、なんて思える筈がない。そんなやつはオタクではない。〇〇を好きな自分…(うっとり)なんてしてるやつは、オタク、ファン=その人たちのどこかなにかが好きで、その人たちに勇気や元気やプラスを貰っている人(完全な私の主観です)に当てはめてやる必要すらないと思う。だめだ、びっくりするくらい話が逸れてきている。そしてまとまらねえ。
  
 いや、何が言いたかったって、あれです。自分たちの選択を責める必要も悔やむ義務もないけれど、ただありがたいと噛み締めてほしいなと、ファンの友だちであるただの日本国民は願っておりますってことです。